バレエ史教育者資格とは バレエを通して、世界を考える人を育てる。
自分がいま踊り、教え、見ているバレエが、どのような時間の積み重ねの上にあるのかを知る。
バレエ史を現在につなぎ、これからを考えるための「歴史の見方」と「調べる方法」を学ぶ教育プログラムです。
過去へ戻ることではありません。
バレエには、数百年にわたる歴史があります。
宮廷で踊られた時代。
ロマンティック・バレエが生まれた時代。
帝政ロシアで古典作品が発展した時代。
バレエ・リュスが美術・音楽・ファッションを巻き込み、20世紀の芸術を変えていった時代。
そして、その歴史はそこで終わったわけではありません。
その長い時間の先端に、いまバレエに関わっている私たちがいます。
この資格が大切にする、4つの考え方。
歴史の中に、自分を見る。
歴史を外側から眺めるのではなく、自分自身もその続きを生きている一人としてバレエを見る。
バレエから、世界を見る。
一つの作品から、音楽、美術、文学、ファッション、政治、社会、身体観へと問いを広げる。
「当たり前」を問い直す。
なぜこの作品なのか。なぜこの衣裳なのか。なぜこの踊り方なのか。現在の常識を歴史から考え直す。
調べたことを、次へ渡す。
学んで終わるのではなく、文章、講義、作品解説、展示、記録などを通して文化を未来へつなぐ。
バレエ史は、
バレエだけの歴史ではありません。
その作品は、なぜその時代に生まれたのか。
作曲家と振付家は、どのように作品をつくったのか。
舞台美術や同時代の芸術運動は、作品に何をもたらしたのか。
衣裳や身体の見せ方には、どんな時代の価値観が表れているのか。
物語や登場人物は、どのような思想や社会観から生まれたのか。
政治、階級、ジェンダー、都市、戦争、メディアは、バレエとどう関係してきたのか。
海外から入ってきたバレエは、日本でどのように受け入れられ、広がってきたのか。
「何を知っているか」より、
「どう調べるか」を学ぶ。
資料にあたり、出典を確かめ、複数の情報を比較しながら考える方法を身につけます。
問いを持つ
「なぜ?」から、自分の探究を始める。
調べる
本、記事、新聞、写真、プログラム、アーカイブなどへ進む。
確かめる
出典を確認し、複数の資料を比較する。
考える
事実と解釈を分けながら、自分なりの意味を考える。
語る
調べたことを、人に届く自分の言葉へ変える。
渡す
学びを教育、記録、発信へとつなぎ、次の人へ渡す。
歴史を教壇で教える人だけではありません。
作品の背景を生徒へ伝えるバレエ教師。
踊る役を文化や歴史から理解するダンサー。
地域に残るバレエの記憶を記録する人。
公演プログラムや記事を書く人。
劇場や美術館で作品を解説する人。
SNSや映像を通して文化を紹介する人。
形は一つではありません。
この資格では、こうしたさまざまな形でバレエ文化に関わり、その理解を社会へひらいていく人を、「バレエ文化人」と考えます。
PROGRAM DIRECTOR
芳賀 直子 先生 NAOKO HAGA
主任・監修/舞踊史研究家
専門:バレエ・リュス、バレエ・スエドワ
歴史を知るだけでなく、
歴史を現在へつなぐ方法を学ぶ。
この資格で学ぶのは、芳賀直子先生が持つ膨大な知識だけではありません。
資料に丁寧に向き合い、分からないことを曖昧なまま断定せず、そこからさらに問いを深めていく。
長年の研究活動の中で培われてきた、その研究者としての姿勢も学びの中心です。
歴史と向き合う姿勢を次の世代へ。
約7か月で、学ぶ人から、探究する人へ。
共通の学びから個人研究へ進み、最後にその成果を形にする探究型プログラムです。
歴史と文化を学ぶ
バレエ史を軸に、文化的背景を横断して理解します。
一つの問いを深く調べる
自分自身の研究テーマを設定し、考察を深めます。
自分の言葉で人へ渡す
研究成果を文章や発表など、他者へ届く形にまとめます。
バレエ教師やプロダンサーに限定する資格ではありません。
バレエを知る人から、
バレエ文化をつなぐ人へ。
作品を見ること、踊ること、教えること、語ること。
その一つひとつを、より広い文化と時間の中から捉え直す。
